2026年4月27日

  • そういえば、インテルの次期Xeon7についてリーク記事が出ているようだ。

Xeon7 Diamond Rapidsは、Intel 18Aプロセスで製造され、2026年後半に発表と言われていたと思うが、2027年に延期になるのではないかとのこと。Diamond RapidsはPコアのみだが、シングルスレッドコアではないかとのうわさがある。同じIntel 18Aで製造されているClearwater Forstが、Eコアのみでシングルスレッドコアの製品だが、Xeon6+として3月初めに発表されている。こちらは2026年前半の発売と見られている。

同じプロセス世代で、Eコア系がXeon6+で、Pコア系がXeon7とかになるのは少しややこしい気がする。しかも両方ともシングルスレッドコアで、どう違うのかという気にもなる。ただし、Eコア系とPコア系では用途が違うことはインテルのWebでも説明されており、Eコア系はどちらかというとスループット重視で、Pコア系はHPCやAIのワークロードに耐えられる性能を備えている、とされている。Diamond Rapidsの次と言われているCoral Rapidsは2028年の予定だが、Diamond Rapidsが遅れてもCoral Rapidsが遅れることは無く、むしろ少し早まるかもしれないと記事は伝えている。

  • CPUのつぎはDRAM関連の話題。 

シリコンバレーのメモリ設計会社NEO Semiconductorから、次世代メモリ技術「3D X-DRAM」が発表されたようだ。概念実証(POC)を完了したとのこと。この技術は既存DRAMの約8倍の密度と容量を実現できる可能性があり、現在300層規模まで積層が進む3D NAND技術を応用することで、DRAM業界にとって約30年ぶりの大きなアーキテクチャ変革になると見られているようだ。DRAMは2014年に20nm世代へ到達して以降、微細化の進展が鈍化して、過去12年間の容量拡大が8Gb、16Gb、24Gbと緩やかな伸びにとどまっている。一方、3D NANDは現在300層に達しており、2027年から2030年にかけて1000層へ進化する見通しを得ているようだ。このとき、容量も128Gbから1Tb、さらに2Tbや4Tbへ拡大する可能性があると記事は伝えている。

DRAMチップを積層するだけであればHBMが既に実現しているが、DRAMのビットセルは1T1Cで、トランジスタひとつとキャパシタひとつがペアになっている構造のため、Flashメモリのような3次元積層は困難とされていたと思う。NEOは従来DRAMの課題だったコンデンサ構造を廃し、NANDと同様の「穴あけ・金属充填」方式を採用することで、多層化を容易にしたと説明している。既存の3D NAND製造設備を活用できるため、新規工場建設や巨額の設備投資を抑えられるようだ。現在は概念実証段階で、量産と実用化は2029年から2030年頃になる見通しらしい。もし実現すれば、HBM市場を支配するSK hynix、Samsung、Micron以外にも、キオクシアやWestern Digital、YMTCなど3D NANDメーカーが参入できる可能性があり、AI向けメモリ供給能力の拡大とコスト低下につながる可能性があると記事は伝えている。

この3D X-DRAMチップが、HBMのようなパッケージ内に入るメモリになるか、DIMMやSOCAMMのような主記憶になるかは、帯域幅によるかと思われる。電源電圧というか動作電力も気になる。期待を持って見守りたい。

  • 変わってAIとスマホの話題。 

OpenAIがスマートフォン向けAIチップの開発を進めているとの記事が出ている。チップ開発ではQualcommとMediaTekが協力し、中国のLuxshareも端末設計や製造に関与すると見られているようだ。量産開始は2028年を目標としているらしい。今回の計画は単なるスマートフォン開発ではなく、OpenAIがAIエージェントを前提とした新しい端末を目指している点が特徴のようだ。従来のアプリ中心というよりは、AIがユーザーの状況を理解しながら動作するような端末を構想しているとみられる。スマートフォンは利用者の位置情報や予定、通信履歴など多くの情報を扱うため、リアルタイムAIを実現するうえでは重要な端末になるような気がする。

チップベンダーを見ると、QualcommはSnapdragonでスマートフォン向けSoCを展開しており、MediaTekも世界有数のスマートフォン向けチップメーカーとして知られている。OpenAIが両社と組むことで、AIモデルだけでなく端末側の半導体まで含めた垂直統合を目指しているようだ。OpenAIはすでに独自AIチップ開発も進めているとされるが、今回のスマートフォン向けプロジェクトは、別の意味を持つのかもしれない。AIの競争はデータセンター向けGPUだけでなく、最終的には個人が手にするデバイスへと広がっていくと思われる。かつてスマートフォンが情報通信社会を加速させたように、AIネイティブな端末が次の変化をもたらす可能性があると記事は伝えている。 

  • AIつながりでNVIDIA関連。

Foxconnが、NVIDIAの新しい推論アクセラレータ「Groq 3 LPX」のラック製品を独占で組み立てるサプライヤーに選定されたようだ。またの名をLP30と言ったと思う。NVIDIAが取込んだGroq3で、1月のCESのときにはまだなかったが、3月のGTCでVera Rubin世代に組入れられた。チップの製造はサムスンの4nmプロセスとなっている。パッケージングもサムスンで、NVIDIAのNVLラインナップの中で韓国製は珍しいと思う。

Groq 3 LPXは、1ラックあたり256個のLPU(Language Processing Unit)を搭載し、640Tb/sの相互接続帯域と128GBのオンチップSRAMを備えるとのこと。記事によると、当初計画より前倒しで2026年第3四半期に出荷が始まり、初回出荷は約6,000ラック、2027年にはさらに1万ラックが投入される見通しらしい。Foxconnの劉揚偉董事長は、同社が現在週1,000台以上のデータセンター向けキャビネットを生産しており、年末までに週2,000台体制へ拡大する計画を明らかにしていると記事は伝えている。

  • データセンターつながりで最後に電力計算の話題。 

MITとMIT-IBM Watson AI Labの研究チームが、AIワークロードの消費電力を数秒で推定できる新手法「EnergAIzer」を発表したとのこと。AIブームに伴い、米国のデータセンター電力消費は2028年までに全米電力需要の最大12%に達する可能性があるとされており、電力効率の改善が大きな課題になっているらしい。従来の電力推定ではGPU内部の処理を細かくシミュレーションするため、結果が出るまで数時間から数日かかる場合もあったようだ。一方、EnergAIzerは、AI処理に現れる繰り返しパターンを利用し、電力消費を数秒で推定できるらしい。さらに実際のGPU測定データを補正項として組み込むことで、推定誤差は約8%に抑えられたと記事は伝えている。

EnergAIzerの利用者は、AIモデルの種類や入力長などの条件を与えるだけで、消費電力量を即座に見積もることができるようになる。GPU構成や動作周波数を変更した場合の電力変化も確認できるので、データセンター運営者だけでなく、アルゴリズム開発者やAIサービス提供者にとっても有用なツールになることが期待される。最近はAI推論の電力消費を巡る議論が活発だが、大規模運用環境では1クエリ当たりの消費電力中央値が0.31Whとの研究結果もあり、効率改善は現在も続いているようだ。AIの拡大と電力制約が同時に進む中、こうした推定技術の重要性は今後さらに高まりそうだと記事は伝えている。

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