2026年3月18日

そういえば、NVIDIA H200の中国への輸出が再開する動きを見せているらしい。今年に入って何度か、中国国内に入る動きを見せていたが、実際にはまだ輸出できておらず、今月の初めの方には在庫が積みあがっているので、H200の生産は中止したという記事が出ていた。GTCの最中だが、ジェンスン・フアンが、発注書を受け取ったので出荷も製造も再開すると答えたと、伝える記事が出ている。 

以下GTC関連。基調講演の影響や、こべつの企業からの発表など、目を引く記事が出ている。

基調講演で触れていた宇宙への進出について、記事が出ているようだ。データセンターなのか宇宙ステーションなのかはよくわからないが、データセンター級宇宙ステーション(そのようなクラス分けは無いと思うが)の、軌道上での自律運用を可能にするチップセットとして、Space-1 Vera Rubinを開発するらしい。データセンターの構築や通信、画像伝送、アプリ開発など、NVIDIAと提携している企業はすでに数社あるようだ。

GTCでの製薬・美容関連から2つ。スイスの製薬大手ロシュ社が、NVIDIA GPUを2,176基購入するとの記事が出ている。GPUの種類は明かされていないようだが、これまでの購入済みGPUと合わせて3,500基になるそうだ。これは製薬業界では最多になるとのこと。ラックあたり72基とすると、50台弱と思われる。もうひとつは化粧品のロレアルが、NVIDIA Alchemiフレームワークを採用するようだ。予測型AI科学を強化するとともに、スキンケアの成分がどのように作用するか、原子レベルの解析を行うとのこと。これによって研究開発から製品化までのスピードがアップすることを期待しているらしい。

もうひとつGTC関連。基調講演でDLSS 5の効果を示すために、いくつかのゲームのワンシーンでDLSS 5 OFF→ON の切替を見せていた。あらかじめ私はPCではゲームをしないことを断っておくが、ONの方が単純にリアリティが上がったと思って見ていた。ところが、これがONの方がよろしくないという批判がX(旧Twitter)で噴出しているらしい。どうやらゲームクリエイターからは表現の押し付け(もしくは不気味の谷に触れたか)に見えたようだ。ジェンスン・フアンからは、この炎上をうけて、DLSS 5のコントロールの調整はクリエイターに開放されているので、どのような表現も可能、とのコメントが出ているらしい。NVIDIAとしてはこれからはニューラルレンダリングになるということで、ハードウェアでレンダリング性能を向上させる流れから、AIがレンダリング性能を引き上げていく流れになりつつあることを言いたかったようだ。

AMDのリサ・スーCEOが韓国を訪問しており、サムスンとメモリ供給について覚書を交わしたとの記事が出ている。AMDの次期GPU、MI455Xに使用するHBM4メモリと、Zen6世代のEPYC(Venice)に使用するDDR5メモリについて、供給を確保したようだ。また、メモリのみならず、AMDの次世代製品のウェハ製造も視野に入っているらしい。AI半導体需要の増加で、TSMCも工場建設を急いで入るが、既存のラインは3nmも2nmも2027年まで空かないようなので、新規設計のチップは、どこに製造を委託すればよいのか、という状況かもしれない。TSMC以外でEUVを用いた最先端プロセスを製造できるのは、インテルかサムスンとなる。AAMDがインテルに委託するのはちょっと想像しにくいような気がする。

インテルのマレーシア工場が2026年内に稼働を開始するようだ。プロジェクト・ペリカンというコードネームのもとで、先端パッケージング工場として準備が進められているとのこと。ダイの選別から、EMIBやFoverosに対応するLSI実装を行うらしい。他にも、韓国にあるAmkorの松島K5工場が、インテルのOSAT(Out-Sourcing Assemble and Test; 組立と試験の外部委託)としてEMIB対応をしているそうで、インテル以外のファウンドリが製造したチップに対して、インテルがパッケージングを請け負う体制が整ってきているとみられる。

最後に量子関連。Quantum Machines社がNVIDIA, AMD, Riverlaneとの共同で、CPU-GPU-QPUのOpen  Acceleration Stackを発表したようだ。同社のOrchestration Platformを拡張し、NIVIDAのNVQLINKを使用することで、PPUと呼ぶパルス処理ユニットと、CPU, GPU, FPGA, ASICなどのアクセラレータを低遅延で接続できるようになったとのこと。これにより、量子コンピュータが、量子誤り訂正(QEC)とAIをネイティブに使うことが可能になるらしい。また、量子コンピュータとのオープンな接続が可能になることで、各社がCPUやGPU、アクセラレータ開発の効果検証を進める環境が、一歩前進したと思われる。

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