◆そういえば、AppleがMac Miniの生産をアメリカで行うらしい。テキサス州のヒューストンにAdvanced Manufacturing Centerを開設して、AIサーバーの自国内製造拠点とするようだ。ソブリニティは今注目のキーワードである。おそらく製造ラインとデータセンター、Apple Intelligenceと人間のトレーニングが全部行えるような巨大な工場と思われる。テキサスの隣のアリゾナ州にはTSMCの工場(Fab 21)があるので、Mac Mini向けの半導体はそこから供給される。1憶個のチップ供給契約を結んだという記事も出ている。テキサス州内には、オースチンにArmやTI、Broadcomなどの重要な企業がある。
Armといえば、先日の四半期決算が好調だったが、データセンター系のロイヤリティ収入がとくに良かったという記事が出ている。 12月にAWSがGraviton5をリリースして、インスタンスが利用可能になったので、おそらくそのタイミングで、AWSにArmチップとしてのロイヤリティが課金されたのではないかと思われる。コア単位の課金とすると、Graviton5は196コアあるので、1チップでかなりの金額ではないかと思う。そうえば、NVIDIAのVeraは1コアで2スレッド入っていて、88コア176スレッドである。コア課金なのだろうか。ちょっと気になるところではある。
Arm関連でもうひとつ。Armがインドネシア政府とエンジニア教育で提携し、1万5千人のチップ設計エンジニアを育成するらしい。先日、インドのQualcommで2nmのSnapdragonが設計完了したという記事があったが、チップ設計のエンジニアは、実は世界的に見て不足しているようだ。チップの設計には、基本回路となるゲート素子や少しまとまった回路である加算器や乗算器、内蔵記憶素子であるキャッシュメモリや、チップ外と通信するためのDDRやPCIeコントローラーなどの、いわゆるIPマクロと言われる回路が必要で、それらの回路設計者は不足している、という声は数年前から聞かれるようになっている。Armアーキテクチャや、Arm社のIPマクロといった世界中で使われている回路設計者を育成することで、技術者不足の解決と外貨を稼ぐことの両立を目指した取り組みと思われる。
オランダのASMLが、EUV露光機の光源の増強に成功したようだ。EUV光源が現行の600Wから1000Wへアップしたらしい。2030年に市場投入の見通しとのこと。1500W、2000Wも視野に入っているという記事が出ている。キロワット時代に入ったようだ。半導体製造へのインパクトとしては、ウェハのスループットが毎時220枚から330枚と50%増える見込みとのこと。問題はどこに納入されるかだと思う。EUV導入メーカーとしてはTSMC、インテル、サムスン(Global Foundries)、SKハイニクスと日本のラピダスが考えられる。EUVが設置されている地域も最近は増えてきた。台湾(TSMC)、アメリカのアリゾナ(TSMC)・アリゾナ/オレゴン/オハイオ(インテル)・テキサス(サムスン)・ニューヨーク(IBM他)、アイルランド(インテル)、韓国(サムスン/SKハイニクス)、北海道(ラピダス)、そして将来的には熊本のTSMCにも設置される。光源が増強されるということは先端ノードへの適用が可能ということでもあると思うので、台湾とオハイオのあたりが現実的か。もちろん確証はないが。
今日はいつも通りの時間に目が覚めたら、窓の外がうす暗かった。久しぶりの雨だと思いながら、コーヒーをいれてぼんやり外を眺める。
午前中から細かいタスクがぽつぽつ飛び込んできて、忙しかったが、午後になると周りが急にバタバタし始めて、ちょっとしたお祭り状態だった。こちらは逆に、淡々と仕事をこなすモードに入った。
気がつけば外は真っ暗で、残業を終えて帰宅。冷蔵庫に何もないと思っていたが、晩ごはんがすでに用意されていてたすかった。