2026年3月21日

そういえば、NVIDIAがGPUの供給でAWSと提携したようだ。2027年までに、GPUとLPUのAIチップを100万個以上を納入するとのこと。AWSは、自社設計のGraviton5 CPUと学習・推論用のTrainium3 AIチップが稼働しているが、それらとは別に、即戦力としてのNVIDIA社チップを購入したと思われる。Trainum4も開発中だが、今回の購入が2027年までに、という条件が付いているところを見ると、性能が安定するのはまだ先で、いわゆる「つなぎ」の形でNVIDIA社製チップを購入したのかもしれない。下の話題と絡むが、OpenAIに出資したことで、AIエコシステムの拡大を目論んでいることも考えられる。

そしてAWS関連でもうひとつ。マイクロソフトがAWSとOpenAIを訴えるようだ。先月末に、AWSがOpenAIに500億ドルを出資するという記事が出ていた件と関連があると思われる。AWSとOpenAIの提携内容は、ステートフルなAIサービスをAmazon Bedrockを通じて提供するということで、従来からのステートレスなAIサービスの提供を行っていたマイクロソフトとの関係は、何ら変わりがないとされていた。訴訟内容はわからないので想像するしかないが、マイクロソフトはOpenAIが非営利団体だった2019年から出資しており、AzureとOpenAIで顧客企業とAIエコシステムを築いてきた経緯がある。その中には技術的なノウハウや営業上のノウハウが入っていると考えられる。マイクロソフトとしては、それらの秘密情報がOpenAIを通じてAWSに流れていくことを懸念している可能性があると思われる。一方でAWSは、NVIDIAから100万を越すAIチップの供給を受ける約束も取り付けており、OpenAIとともにAIエコシステムの拡大を狙っているとみられる。訴訟は真っ向勝負になると時間がかかるため、待ったをかける立場のマイクロソフトが有利かもしれない。

TSMCのC.C.ウェイ会長が、亞州大學(台中市)の名誉博士号を取得したとの記事が出ている。1998年にTSMCの職に就いたときの半導体プロセスは0.25umが主流だったが、現在2nmを生産しており、100分の1になったとのこと。もっとも2nmというのは商標上でのサイズで2nmの線幅で露光しているわけではないのだが、半導体ロードマップ上の等価的スケーリングに則して考えると現在は2nm相当ということで、トランジスタ性能は100倍になったと言ってよいと思う。スピーチの中では、人を介護するロボットへの構想が示されたとのことで、画像解析はもちろんのこと、人体に安全に触れるための圧力センサーや、駆動系を制御する機能など、まだまだ課題は多いとの認識が示されたようだ。人とロボットが共存する時代は間違いなく到来すると思う。フィジカルAIが自動車産業並みに発達する未来が楽しみではある。

最後にIBM関連。あまり技術的な話題ではないが、32年間にわたってIBMの広告戦略を担当してきたOgilvy社が、IBMの次期クリエイティブエージェンシーの選考に参加しないとの記事が出ている。IBMのCM動画というと、画面の上下にやや暗めのブルーの帯が入って、その間でいろいろな解説動画やショートドラマ風の動画、ときにはコミカルなやり取りが繰り広げられてきた。ビッグデータやスマータープラネット時代のCMには印象に残っているものがいくつもある。今後は少し変わるのだろうか。ちょっと要注目かもしれない。

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