2026年3月6日 週末

そういえば、MWCは今日(現地は3/5)までだったような気がする。サムスンから、今年のうちにスマートグラスが出てくるだろうという記事が出ている。スマートグラスというと、Googleグラスの最初の方が思い出される。「最初の方」というのは2015年に中止になった個人向けのことだが、その後、産業用に継続していたが、2023年にそれも終息したと聞いている。そして、今年また、こんどはサムスンから出るらしい。サムスンのスマートメガネはかけている人が見ているものを認識して、関連する情報をスマホの画面に出すようになっているようだ。かつてのGoogleグラスが中止になったのは、めがねにカメラが付いていて、プライバシーの侵害と感じる人が多かったからだと記憶している。あれから10年経って、インスタやX(旧ツイッター)やTikTokで、個人がバズる世の中になったが、プライバシーへの意識は少しは変わったのだろうか。 

また、スマートグラスで見たものの情報をスマホへ飛ばし、スマホが関連する情報を調べる仕組みは、通信量の増加を招くと思われる。MWC初日の、Qualcommのクリスティアーノ・アモンCEOによる基調講演では、AIエージェントが普及すると、2034年までに全世界のトラフィックは現在の3~7倍に増加し、その30%はAIによる通信になるだろう、との予測が述べられたようだ。通信規格も高速・大容量に対応する必要があり、MWCではQualcommを中心とした6G規格とWiFi-8が提示されている。通信とコンピューターは車の両輪で、両方とも発展していく必要がある。

ここからNVIDIA関連。TIとNVIDIAがロボット事業で提携したらしい。TIはmm波センサー技術、NVIDIAはJetson Thor(TSMC 4nmプロセス)によるAIを提供し、両者がNVIDIA Holoscan Sensor Bridgeシステムで統合される。応用先がロボットということで、屋内や屋外、倉庫や野外で作業するロボットの、周囲環境のセンシングに関するフィジカルAIの取組みと思われる。AIの5層のモデルで言うと、一番下のインフラがTIのセンサーで、Jetson Thorのハードが2層目、これをクラウド(3層目)で集めて、オムニバースのモデル(4層目)で学習を強化し、ロボットの遠隔操作や自律動作が目的(最上層)と思われる。Jetson Thorは、すでにボストンダイナミクスなどで採用されているようなので、駆動部分に関する知見と今回のmm波センサーによる識別の知見が合体すれば、自律動作への進展につながると思われる。

NVIDIAでもうひとつ。今後は、OepnAIやAnthropicなどのAIスタートアップへの投資を、これ以上増やさない方針を出しているようだ。AIスタートアップとの、財務上の関係を再考したということらしい。投資額が十分大きくなっているということもあると思われる。スタートアップも成長すると、スタートアップではなくなるということか。

ここからAIとデータセンター、そして法律の話題。インテルが買収をあきらめて提携に切り替えたSambaNovaが、SN50を発表したようだ。エージェント型AIを構築するのに向いているとのこと。半導体プロセスは公表されてないようだが、前世代のSN40LはN5プロセスなので、SN50はTSMC 3nmとみられているようだ。ラック当たりMaX 30kWだが、性能を少し落とすと20kW以下に調節できるので、空冷も対応可能とのこと。ソフトバンクがユーザーとなって、日本のデータセンターに導入する予定があるらしい。

米国政府が、AIチップの輸出規制を強化するようだ。まずNVIDIAとAMDのGPUは対象になるとみられる。何をどのくらい、というのはよくわからないが、例として、GB300を1,000基購入する場合は、比較的緩い審査をうけることになるが、大規模となると米国政府の事前承認が必要となる見通しのようだ。WA(ワッセナー・アレンジメント)のような、計算性能が指標になるのかもしれない。これまで40ヶ国が対象だったが、事実上全世界が対象になるのではないかとのこと。承認を受けるには、用途の説明の他、査察の受入れなどが含まれると思われる。他にはBroadcomやQualcommも影響を受けるだろう。米国ベンダーにとっては、ビジネスチャンスが阻害される一方で、中国企業のファーウェイにはチャンスではないか、との観測もあるようだ。 

先月の末ごろに、Anthropicが国防総省(戦争省)からの要求(用途に制限なくCloude AIを使用すること)を断ったので、米国政府はAnthropic社を「サプライチェーンリスク」に指定したようだ。要するに、米国政府がAnthropic社を使うことはリスクがあるから気をつけよ、という注意喚起を発したということだと思う。AnthhropicのClaudeを提供しているAWSからは、DoW(戦争省)に関連しない用途であれば問題なく使えるとのアナウンスが出たようだ。もし関連する用途があれば、AWSの代替え手段を提供するらしい。ちなみに、国防総省はAnthoropicからOpenAIに契約先を切り替えていたと思う。

AWS関連でもう一つ。中東(UAE・バーレーン)のデータセンターなど3ヶ所が、イランからのドローンで損害を被った件について、イランからは意図的な攻撃であるとの声明が出ているようだ。これらのデータセンターが、米国の作戦遂行に関係しているか見る意図があったとのこと。米国も報復としてイランの首都テヘランのデータセンター2ヶ所を攻撃したとの記事も出ているようだ。

最後。AIクラウド事業者のIRENが、NVIDIAのGPU B300を5万基導入するとの記事が出ている。場所はカナダのブリティッシュコロンビア州と、合衆国テキサス州のようだ。ビットコインのマイニングを手掛けていた企業で、マイニングは継続中だが規模を縮小し、AIクラウド事業にシフトしていくとのこと。GPUつながりではあるが、業種が全然違うと思うので、業種転換するのは素直にすごいと思う。NVIDIA PASCALやVOLTAのころはマイニングが盛んだったと思うが、あのGPUはどこに行ったんだろうと、たまに思うことはある。


ようやく金曜日。今朝は少し空気が冷たくて、外を見たら曇り空だった。夜中は風が強かったようだ。春と冬の空気が入れ替わっている。

 

午前中は昨日の続きで淡々と片づけていく感じ。午後は社内の細かい用事をこなす。年度末らしく本業以外の用事が積み重なっていた。

 

残業はほどほどで切り上げて、そのままオンラインの寄り合いに参加。晩ごはんが遅くなったが、肉とピーマンをカレー風味でさっと炒めたら、思ったより美味しかった。

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