2026年4月10日

そういえば、インテルファウンドリから、Si基板上にGaNをスタックした研究成果が出ているようだ。基板となるSiは19umで、その上にGaNを張り付けたものらしいが、GaNトランジスタで論理回路を構成して動かしたらしい。GaNトランジスタのゲート長は30nmとのことで、旧来のプレーナー型トランジスタのようだ。トランジスタの断面写真を見ると、NMOSのトランジスタのゲートに対してPMOSのトランジスタのゲートが90度回転して配置されているように見える。結晶の面方位の都合でこうなっているのかもしれない。(Siウェハも結晶の向きでトランジスタの性能が変わる) 試作されたGaNトランジスタの入力耐圧は78V、論理回路のスイッチング速度は33p秒(=30GHz)に達するとのこと。Siチップ上に3D積層でパワートランジスタを配置できると、XPUパッケージまでのエネルギーロスが減るとともに、パッケージ周辺のDDコンバータが不要になると考えられ、小型化が期待できる。

プロセスつながりで次の話題。TSMCのCoWoS-L製造ラインで、NVIDIAのRubin UltraとGoogleのTPUv8e(HumuFish)が競合しているらしく、GoogleはインテルファウンドリでEMIB-Tを用いたパッケージングにする可能性があるとの記事が出ている。TPUv8はパッケージが3種類ある。Broadcomが担当する学習用TPUv8ax(SunFish)、MediaTekが担当する推論用TPUv8x(ZebraFish)、これとは別に大型推論チップTPUv8eがある。このTPUv8eのパッケージ基板にCoWoS-Lを適用する予定だったようだ。CoWoS-Lの製造は、大部分をNVIDIAが予約しているという話もある。また、TPUv8ax/xはHBM3Eを使うが、TPUv8eはHBM4を使うとしている。NVIDIAとAMDのGPUがHBM4を使うので、HBM4の調達も大変なような気がする。

AMDが出たので次の話題。AMD製のGPUでLinuxのVRAM管理を修正するパッチが出ているようだ。8GB未満のAMD GPUを使用している場合に効果があるらしい。例としては、ゲームの解像度を1080fpsよりも上に設定すると、カクつきが出るような場合が解消されるのではないかとのこと。内容はよく理解していないが、システムのメモリがVRAM以上のメモリ割当てを要求するケースを解消しているらしい。GPUドライバがdmem cgroupコントローラーを使用している場合に効果があるので、Intel Xenアーキテクチャにも効果があるのではないかと、記事は伝えている。先週もNVIDIAとインテルからニューラル圧縮でGPUのメモリを節約できるような記事が出ていたと思う。最近のメモリ不足や高騰が、こういった活動の背景にあるのかもしれない。「必要は発明の母」と昔から言われているのを思い出す。

NVIDIAが出たので次の話題。MetaがデータセンターのCoreWeaveに、210億ドルを出資するようだ。2032年まで、CoreWeaveはMetaにクラウド容量を提供するという長期契約とのこと。CoreWeaveは、1月末にNVIDIAのVera Rubinの導入を決めており、5GWのAIデータセンターを構築する計画を公表している。

話は変わるが、Qualcommの話題。BoschとQualcommのADAS(先進運転支援システム)での協業について記事が出ている。両社の協業は2021年あたりから始まっているらしく、共同開発したSnapdragon Cockpit Platformの出荷が1000万台を超えたとのこと。Snapdragon Cockpit Platformは、車と操縦者のインターフェースを担うInfotainmentシステム思われる。今後は次世代ADASを視野に入れたプラットフォームを構築し、レベル2運転を目指すとのこと。2028年に路上走行を目指すと記事は伝えている。

最後に人事の話題。Arm社のRene Haas CEOが、親会社であるソフトバンク(SB)の国際部門の幹部へ昇格するとの記事が出ている。ポストとしては、SBのAIチップを推進しているプロジェクト・イザナギの中心幹部になると見られているようだ。Arm AGI CPUをリリースした実績に照らした人事と思われる。Arm AGI CPUとAIチップを含めた、全体的な戦略を担当する職に就いたと思われる。

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