◆そういえば、インテルとGoogleがデータセンター向けASICチップ開発で提携ようだ。両社は、以前にもMount EvansというIPU(Infrastructure Processing Unit)を開発していた。(製造プロセスはTSMC 7nm) その後の継機種を開発するらしい。今回の提携の内容では、詳細はわからなかったが、データセンターのワークロードの変化ということに焦点が当てられており、AIワークロードの増加などに伴ってインフラ管理が変わってきたということもあるようだ。今後も複数世代にわたってXeon CPUを推論ワークロードにも使用していくと記事は伝えているが、Googleは独自ArmプロセッサAxionやTPUv8x(推論用)を開発しているので、声明としては両社の結びつきの強さをアピールしているものと思われる。
チップつながりで次の話題。AppleがAIチップBaltraを開発しているようだ。コンシューマ向けではなく、自社環境向けとみられており、NVIDIA GPUへの依存度を下げる取り組みと見られる。仕様などの詳細は不明だが、Broadcomと開発しており、2027年にTSMCの3nmプロセスで製造されるらしい。パッケージはサムスンのガラス基板ではないかとの情報もあり、TSMCの以外のパッケージングも、視野に入っていると思われる。
MediaTekのDimensity 9600proがTSMC N2Pプロセスを採用し、5GHzを目指すとの記事が出ている。高性能コアはArm Canyonコア、効率コアはArm Gelas-bコア、効率コアはArm Gelasコア、GPUはArm Magniとなっている。SME2を搭載するらしい。CanyonコアやGelasコアが何かはよくわからなかった。Snapdragon 8 Elite Gen6も2nmプロセスで5GHzに到達すると見られており、モバイルプロセッサの高周波数化が顕著になってきているようだ。
続いてNVIDIA関連。NVIDIAのN1チップが搭載したPCボードの写真が流出したようだ。年内にN1X/N1を搭載したノートPCをリリースすると見られていてる。N1X/N1はGB10と同じという情報もあるが、詳細はよくわかっていない。今回の写真はN1として出ているがGB10と同じらしい。まわりに、128GBのLPDDR5Xが搭載されている。GB10と同じとすると、CPUはGraceと同じ高性能コア10個と、Arm製の高効率コア10個の20コア構成となる。iGPUはBlackwellで構成される。ふつうのノートPCよりも潤沢なメモリ構成になると思うが、価格がどうなるかちょっと注目かと思う。
また、NVIDIAのRubinが、HBM4の入手がボトルネックで生産が減速するとの観測が出ている。HBM4を製造するSKハイニクスが、Blackwell向けHBM3eに注力するため、Rubin向けHBM4は製造ボリュームの立上がりを少し緩やかにすると判断したようだ。これによって、出荷されるGPUの中でRubinの占める割合29%から22%に下がるとのこと。
NVIDIAつながりでもう一つ。SiFiveが、NVIDIAやAtreidesマネジメントから4億ドルの資金を調達したようだ。SiFiveはRISC-Vアーキテクチャの設計会社で、今回得た資金でデータセンター向けCPUの開発を行うとのこと。開発しているP870 CPUをP870-Dとしてデータセンター向けに拡張するようだ。データセンター向けとはいえAI対応は求められると思うので、FP8やFP4に対応したベクトル演算器や行列演算器を、開発する必要があると思われる。一方で、NVIDIAはArmアーキテクチャのCPUを製造しており、今回のRISC-V陣営への出資はよくわからない気もするが、SiFiveは今年の1月にNVLink Fusionへの準拠を決めている。NVIDIAの狙いは、CUDAのRISC-V対応を進めるということかもしれない。
最後に雇用関係の話題。Meta・オラクル・Qualcommが、カリフォルニアでの人員を削減しているとの記事が出ている。AIへの投資額を増やす一方で人員削減をすすめると、AIによる人の置換えではないかという推測が出るのは無理もないだろう。ただし、AIに限らず、高度な設備の導入や外部環境の変化に対応して企業は構造改革を行う。その過程で人員削減や配置の見直しが出るのは当然ではある。AIが関係すると社会の不安が増す傾向にある。企業の説明責任が問われていると思う。