◆そういえば、NVIDIAがSlurmというオープンソフトのオーナーになっている件について、懸念する声が出ているようだ。Slurmはスーパーコンピューターのタスクのスケジューリングを行うソフトで、シェアが60%くらいあるらしい。スパコンにはNVIDIAだけでなく、AMDなどのGPUが載っている。去年の12月に、NVIDIAがSlurm開発元のSchedMDという会社を買収したが、その後、Slurmの新しい計算リソースへの対応について、NVIDIA製のGPUを優先するのではないか、との疑念が同社に向けられているようだ。もちろんNVIDIAからは、公平な対応を行うとの声明が出ている。NVIDIAにしてみれば言いがかりのような気もするが、企業の姿勢が試されるというものかもしれない。オープンソフトのソースコードを保有する会社には、公平性を確保する責任がついて回るものと思われる。
次にAI性能の話題。AnthropicのClaude Codeが、急な性能低下を起こしたとの記事が出ている。今年の2月にClaude Codeのユーザーから、思考内容の説明を省略するような挙動が見られたとの声が上がっていたようだ。3月初めにもバージョンアップがあり、こんどはAMDのエンジニアチームの一部から、少ない考えで結論を出したり、考えるの途中でやめるような「怠惰な」挙動が増えたため、Claude Codeの使用を中止し、別のAIに変えたと記事は伝えている。Anthoropicでも修正は試みているようだが、AMDのエンジニア側は戻れずに保留となっているようだ。
記事が伝える状況としては、結論を出すまでのトークンの量にばらつきが多く、少ないトークンで出す結論は、浅はかな説明に終わるようだ。思考の深さとトークンの量が直接比例するものかどうかはわからないが、もし比例するのであれば、慎重な判断を求められる業務には、ある程度のトークン生成量を保証するような仕組みが必要ということかもしれない。人間同士の会話では、単純なやり取りに見えても裏に深い思索が隠れている場合もある。また、国連のガイドラインでも、AIの判断には説明責任が求められるとされていたと思う。AIがエージェンティックに活動するときには、思慮の深さ可視化されるような設計が求められているということかもしれない。